『京都民主運動史を語る会』ご参加・協力を訴えます!

一九○○年代は、明治憲法から戦後の新憲法へと、いくたの変遷と教訓を残しながら、ここに八○年代を迎えることになりました。

かえりみれば、戦後もはや三○有余年の歳月が流れ、戦前、京都における無産運動で活躍された方がたをはじめ戦後の平和と民主主義のためにたたかわれた人びとも少なくなりました。また、それらの資料も次第に失われ、これを惜しむ声は、各界・各層のなかで高まっています。

たまたま、昨年は京都の産んだわが国の民主運動の先駆者、山本宣治の没後五○年と生誕九○年、そして、河上花井肇生誕一○○年を迎えて、各種の記念行事が催され、また、貴重な資料が公開されて、これを機として、真実を知る資料の保存と、その歴史についての関心が高まってきております。

日本の顔といわれてきた京都の平和と民主主義の歩みは、戦後各界の努力で次第に明らかにされていますが、今日なお多くの資料が未公開のままに埋もれ、また史実においても、必ずしも正確なものとして受けとめ難いものも見うけられます。

ここに戦前・戦後、京都における無産者運動、平和と民主主義の運動に参加された人びと、その歩みを研究される人がたの協力を得て、今日までに残された先人の足跡を調査・研究し、広く知識の交流・資料の集積などにより過去の遺産を現在に生かし、さらに、次代に継承せしめるため、ここに『京都の民主運動史を語る会』を結成することにしました。

何率、各位のご参加と、ご支援・ご協力をおねがい申し上げます。

一九八○年一月

京都の民主運動史を語る会よびかけ人(五○音順)
井垣次光 稲田達夫 井上喜代松 井上秀雄 北牧孝三 木村京太郎 塩田庄兵衛 品角一郎 住谷悦治 西村清三 細川三酉 山田幸次、